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「トスカ」と「◯◯」の意外なカンケイ!?~「トスカ」ミニコラムVol.3(全5回)~

トスカ2023
2023年1月28日(土)・29日(日)東京文化会館大ホール、2月4日(土)愛知県芸術劇場大ホールにて上演する、藤原歌劇団公演「トスカ」はいよいよ明日、東京公演の幕が上がります✨
 
「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」とともにプッチーニの代表作とされる「トスカ」ですが、実は同時代の中で、そして前後の時代の流れの中で、様々な広がりを持つ作品です。
公演に先駆け、このミニコラムでは<「トスカ」と「○○」の意外なカンケイ!?>と題して、この名作の姿をさまざまな角度から “ちょっとずつ” 掘り下げます❣️
これから初めて「トスカ」を観る方にはさらに興味を深めていただくきっかけに、そして「トスカ」を観たことがある方には今までとは一味違う楽しみ方の入り口になること請け合いです🎶

“ちょっとずつ” のその先は…ぜひ劇場にてお確かめください👀✨
 
Vol.3《多様なスタイルを統合したプッチーニ》
 
オペラの歴史を紐解くと、イタリアオペラの王者であるヴェルディ(1813〜1901)の後継者にあたるのがプッチーニ(1858〜1924)ということになっていますが、言わずもがな作風は大きく異なります。
貴族・王族の社会や価値観がベースになること多いヴェルディに対し、貴族であっても逸脱していく登場人物が多いのがプッチーニ。
『トスカ』における主役のひとり、画家カヴァラドッシも貴族の私生児ですが、革命を支持するリベラルな人物であるがゆえ悲劇的な運命に巻き込まれてしまうのです……。

1984年、藤原歌劇団公演「トスカ」第1幕より カヴァラドッシ(五十嵐喜芳)と堂守(岡山廣幸)

1984年、藤原歌劇団公演「トスカ」第1幕より
カヴァラドッシ(五十嵐喜芳)と堂守(岡山廣幸)

作品によっては19世紀末に生まれたイタリア文学の新しい潮流「ヴェリズモ(真実主義)」に分類されるものもあり、当時としては刺激的な内容とされた『トスカ』はその最たるもの。

そしてヴェルディよりも重厚なオーケストラのサウンドはワーグナー(1813〜1883)からから学んでおり、日本ワーグナー協会の第3代理事長であった故 三宅幸夫氏は『トスカ』を「ワーグナーの影響がもっとも顕著な形で表れた作品」に位置づけています。

 
(文章:小室敬幸)
 
 
今後の更新予定
1月28日 「トスカ」と「映画音楽」の意外なカンケイ!?~「トスカ」ミニコラムVol.4~
      「トスカ」という傑作を形作った要素を紐解く~「トスカ」ミニコラム最終回~ 会場販売(東京)/配布(愛知)のプログラムに掲載されます
 
『トスカ』ってどんなオペラ?~歌に生き、愛に生きた、強くも儚い美しき歌姫の悲しい運命~
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