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CiaOpera!

CiaOpera!(チャオペラ)Vol.7 佐藤康子
Vol.7 -
佐藤康子

イタリアで、藤原歌劇団で、
得たものすべてを、今魅せる

東京での初のソロ・リサイタルで、10年間の研究成果を魅せるため、イタリアで心の準備を整える日々。気心の知れた素晴らしい共演者と共に、みなさんに喜んでいただけるような変化に富んだ充実のプログラムを披露したい。地元出身というだけで、知らない人でもあたたかく応援し支えてくれる我孫子のみなさんへも、これまでのお返しができるように頑張りたい。イタリアでのよろこびは、お客さんとの距離が近いこと。嬉しいこと、面白いこと、緊張したことなど、忘れがたい数々のエピソードを心の糧に、これからも真摯に、謙虚に仕事と向き合っていきたい。

今最も旬なアーティストのリアルな声や、話題の公演に関する臨場感あるエピソードなど、オペラがもっと楽しめること請け合いの情報をお届けする新コーナー「CiaOpera!」。第七弾は、12月20日(火)より東京と地元・千葉県我孫子市にてソロ・リサイタルをひらく佐藤康子氏に、本番への意気込みやイタリアでの生活、過去の舞台エピソードなどを伺いました。

成果を見せる、という誇りと緊張感。自身初の東京ソロ・リサイタル。

−今回は、まずは12月20日(火)から始まるソロ・リサイタルについてお話をうかがいたいと思います。リサイタルという形式は初めてと伺っていますが、今のお気持ちはいかがですか?

そうなんです、東京では初めてなんですよ。東京以外や、こちら(イタリア)での演奏会に参加させていただいたりしたことはあるのですけど。また、今回は五島記念文化財団のオペラ新人賞を受賞してのイタリア研修の成果発表なんですね。だから、今までの研究の成果をご披露しないといけないということで、少し緊張しています。

−やはり緊張をされる部分もおありなのですね。プロフィールでこれまでの豊富な実績や輝かしい賞の数々を拝見すると、まったく心配ないようにも思われますが…

いえいえ!それは若い頃に色々と挑戦させていただいたからで、そういう機会を頂けたことは本当に感謝しています。ですが、私自身はやってもやっても勉強がし足りなくて、藤原歌劇団でも、先輩方や合唱の方々にもっと肩の力を抜きなさいなんて怒られるぐらいです。

佐藤康子

2016年10月シチリア、トラーパニでの蝶々夫人の公演写真

−−12/13に帰国されるまで、今はまだ心の準備をされてらっしゃるところなのですね。(インタビュー時、佐藤さんはまだイタリアにいらっしゃいました。)

そうですね。幸いこちらでは、コレペティトゥアの先生や歌の先生であるライナ先生が近くにいらっしゃって、細かいところまで教えていただけるんですね。ですので、練習がしやすい環境なのです。

−そうなのですね。今回リサイタルで歌われる曲は、どのように選ばれたのでしょうか?

今回は、イタリアの作曲家による作品が中心なんです。今までのコンサートだったら、『蝶々夫人』などの有名なアリアや日本歌曲などお客様がお聴きなじみのものを歌っていたのですけど、今回はやはり成果発表なので、これまでのコンサートとは少し趣旨が異なるんですね。私がこれまで研究してきたことをお披露目する場であることを考えると、じゃあ、ということで今まで歌って来たプッチーニやヴェルディなど思い入れのあるイタリアの作品に絞って、少し有名ではない曲もあるかもかもしれませんが、これまで10年の間に積み重ねて来た“私”というものを純粋に聴いていただきたい想いでイタリア音楽に限って選曲しました。

−なるほど。今や日本のお客様はオペラに詳しい方も多いようにも思われますが、やはり『蝶々夫人』や『トスカ』など特に有名なオペラ・アリアは、ご自身にとってもプログラムのハイライトということになりますか?

はい、そうなると思います。何せ五島記念文化賞オペラ新人賞の成果発表コンサートという機会もまたとないものですから、私も難曲ばかり選んでしまったんですけども。でも、プッチーニの曲っていうのはやっぱり歌い方も、使うエネルギーも違うんですね。息を支えるのがとても大変。なので、あまり最初から歌ってしまうとその後が続かなくなってしまいそうだなと思ったので、結果的に作品や作曲家の年代を追ったプログラム構成になっているんです。まずドニゼッティ、ヴェルディがきて、プッチーニへ移ってゆく、というような。

−ご自身が力を発揮できるコンディションも考えてのプログラムなのですね。共演の方々についてもお聞きしたいのですが、今回のピアニストのフェデリーコ・ニコレッタさんとは、どういったいきさつで共演が決まったのですか?

ニコレッタさんは、私の一番最初の留学地であるスポレート実験オペラ劇場での研修時代に出会いました。彼はマエストロ・コッラボラトーレ(コレペティトゥーア)養成講座に来ていて、繊細なピアノを弾かれることに驚きまして。それ以来、ピアノ伴奏で歌う機会があるときはだいたい彼にお願いして、よく一緒にやっているんです。日本にも何度かいらしたことはあるんですよ。有名な方の伴奏もたくさんなさっていますけど、ソロで演奏されることもあって、素晴らしい腕前で。みなさんにもぜひ聴いていただきたいので、今回もお願いしてお引き受けいただきました。

−気心の知れた間柄なのですね。プログラムには、ピアノ・ソロの演目「リゴレット変奏曲」もありますね。

はい、ニコレッタさんはリストがお得意なんです。私はヴェルディのコーナーにもうちょっと厚みを持たせたいなと考えていたこともあり、「リゴレット変奏曲」をリクエストしました。この曲はリスト作曲ですが、ヴェルディのオペラ『リゴレット』の中の華麗な重唱のメロディーなどが散りばめられた曲なので、『オテッロ』とはまた違う雰囲気で華やかにやってもらおうと思っているんです。

−歌に、ピアノに、表情豊かなヴェルディ・コーナーになりそうですね。一方のテノールの笛田さんとは、どのような経緯で共演に至ったのですか?

笛田さんも何度か藤原歌劇団の舞台でご一緒していて。2014年の『蝶々夫人』で、組は違いましたが、笛田さんがピンカートン役、私が蝶々さん役で出演しており、その頃からのお付き合いなんです。彼は本当に素晴らしいお人柄で、すごくやさしくてフランクですし、しゃべり方もゆったりと落ち着いていて。歌っているときのしっかりした感じとは違って、ご本人はほわっとやわらかで、いたって和み系なんです。ソロ・リサイタルではありますが、デュエットもぜひ聴いていただきたかったですし、聴く側のお客様としてもちょっと変化があった方が楽しんでいただけるのではないかと思うと、やっぱりどなたかにご協力をお願いしたいな、と思いまして。笛田さんも五島記念文化財団でオペラ新人賞を受賞されてますし、彼の人間性も大好きなので、ダメ元でお願いしてみました。

佐藤康子

2016年 藤原歌劇団公演「トスカ」トスカ役 後ろはカヴァラドッシ役 笛田博昭

−笛田さんも快諾されたんですね。

はい、本当にありがたいことに、快く引き受けてくださって。素敵な音楽づくりをされるし、天声の美声の持ち主ですし、みなさんもきっと喜んでいただけると思うんです。

−気負わない間柄のみなさんとの共演、とても楽しみですね。

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