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  7. Vol.32-迫田美帆 2

CiaOpera!

不安もあるけど、「楽しもう」。デビューを支える、心強い共演者。

—今回、迫田さんはこの『蝶々夫人』が藤原歌劇団のデビュー公演になるのですね。デビューで蝶々さん、素晴らしいですね!

稽古が始まる前は、デビューで、タイトルロールでとちょっとプレッシャーも抱えていたのですが、稽古を通して皆さんと関わらせていただくなかで、日に日に不安よりも「こういう素晴らしい人たちと、ひとつのオペラをつくるんだ」という思いが増していきました。また過去の舞台の、DVDを観たりもしたのですが、日本の美しさが詰まった舞台に自分が立っているところを想像して、「こんなに幸せなことはないな。楽しもう」と思えるようになりました。

—今は、とてもポジティブな気持ちで向き合っていらっしゃるのですね。このデビューに至るまでは、いろいろと勉強を重ねていらしたと思いますが、これまでの経験を踏まえて歌うとき大切にしていらっしゃることはありますか?

「言葉」を大事にしよう、と最近思えるようになりました。音楽で、言葉が入るのって歌だけですよね。これまでは発声にばかり気を取られていたのですが、言葉が入るだけで表現の幅がすごく広がるということを、やっと身をもって実感できてきまして。今回の『蝶々夫人』を勉強するにあたっても、ひとつひとつの言葉をどんな風に歌うかという点を心がけて練習しています。

迫田美帆

—「歌詞」であると同時に、「台詞」という一面も持っていますものね。大切なことですね。これまでは、どんなレパートリーを歌っていらしたのですか?

モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』の「ドンナ・エルヴィーラ」とか、ヴェルディのオペラ『リゴレット』の「ジルダ」や『イル・トロヴァトーレ』『ラ・トラヴィアータ』などです。

—なるほど、やはり蝶々さんにも通じる声質の役が多いようにお見受けしますね。一方で、蝶々さんという役は「ソプラノ殺し」といわれることもあり、ハードな役という印象もありますが、歌ってみていかがですか?

そうなのです、その不安も最近払拭されてきたのです。やはり、話をいただいたときは「私に歌いきれるのだろうか。」と思ったのですが、練習を重ねて自分の体に音楽が体に入ってくるにつれて、だんだん全幕通して歌っても大丈夫かな、と思えるようになってきました。歌い込んでいくうちに、あるとき発声のことを考えなくなるのですが、そうなると音楽が自分のものになったなという感じがします。「あ、今感情のことしか考えていなかったな」とか、「演技のことを考えていたな」とか。

—音楽を自分のものにすることが、自信につながるのですね。音楽が体に入ると、自然と感情や演技に移れるものなのでしょうか?

はい。プッチーニの作品は特に、音楽に助けられる部分が多くて。楽譜にかなり細かく表情記号や速度記号が書かれているのですが、それを書かれている通りに演奏し、さらにその演奏が体に入ったとき、自然とその感情になっているということは、今回の『蝶々夫人』でもかなりあります。「プッチーニってすごい!」と(笑)。

—それを表現されている迫田さんもすごいです(笑)。ところで蝶々さんという役は、周りの方との関わりも重要になってくるかなと思うのですが、今回共演者の皆さんとは初めてのお仕事となるのでしょうか?

指揮者の鈴木恵里奈さんは大学の2つ上の先輩で。芸大では3年生のときにオペラをやり、その合唱として1年生が乗るのですが、鈴木さんが3年生のオペラで指揮をされているところに私が1年生で合唱として入って。そんな共演は1度しています。

—そうなのですね!では、久しぶりの共演ですね。?

はい、すごく久しぶりです。でも覚えていてくださいました。歌の方々はオペラで共演するのは初めての方ばかりですが、スズキ役の但馬由香さんは、何年か前にコンクールで一緒になって。本選に残ったメンバーが男性8人女性2人で、その2人が私と但馬さんだったのです。だから、女性同士励ましあいながら頑張った思い出があります。

迫田美帆

コンクールにて但馬由香さんと

—それも巡り合わせですね!そして今回も、おふたりで励ましあいながら3年間を待つという間柄で(笑)。

本当に、その通りですね(笑)。

—他にも、どこかでご一緒されたことのある方はいらっしゃいますか?

はい、シャープレス役の市川宥一郎さんとは、マリエッラ・デヴィーア先生のレッスンでご一緒して、コンサートにも一緒に出ました。また、神官役の立花敏弘さんや、組は違いますがヤマドリ役の泉良平さんともご一緒したことがあり、そう考えると、これまでいろいろな機会にご一緒している方は多いかもしれません。それに、初めてお会いする方でも本当に皆さん気さくで、いろいろな不安が解消されています。相手役の藤田卓也さんは、とても素敵に歌ってくださり、藤田さんのピンカートンだったら3年間待てるな、と思いました(笑)。

—3年間待てるピンカートン!そして待つ蝶々夫人、その掛け合いは必見ですね!また、驚きの巡り合わせのご縁でつながった皆さんとのオペラ初共演も、見逃せません。

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