作品について
プッチーニ作曲
オペラ全3幕 字幕付き原語上演
イントロダクション
プッチーニのオペラ「トスカ」は藤原歌劇団でも度々取り上げているドラマティックな作品ですが、 愛と欲望が行き交う緊迫したドラマと甘美なメロディーや、劇的なオーケストラなどオペラの魅力満載の傑作です。
2006年以来10年ぶりの上演となる今回は指揮に柴田真郁、演出に馬場紀雄という次代の日本オペラ界を担うであろうフレッシュなコンビでの上演となります。柴田は2013年の当団「仮面舞踏会」で大好評を博した新進でそのダイナミックな音楽性が高い評価を得ました。馬場は当団で長く演出助手を務め上演に貢献してきましたが、満を持して本公演演出デビューとなります。ソリストは野田ヒロ子、佐藤康子、村上敏明、笛田博昭、折江忠道、須藤慎吾ら実力派揃いで、若いスタッフとともに高水準での上演に期待が高まります。
見どころ・聴きどころ
1900年1月14日、ローマのコスタンツィ劇場(現在のローマ歌劇場)にて初演されたこのイタリア・オペラの代表作「トスカ」は、プッチーニの優美で流れるようなメロディーや悪魔的な迫力がふんだんに盛り込まれた傑作として、今日でも親しまれています。
ドラマティックなストーリーと美しい珠玉のアリアの数々は、オペラ上級者から初心者の方にも飽きさせることなく聴いていただけます。かの有名なカヴァラドッシのアリア「妙なる調和」に始まり、トスカとカヴァラドッシの二重唱「マリオ!マリオ!」、第1幕フィナーレの「テ・デウム」、トスカのアリア「歌に生き、愛に生き」、トスカとスカルピアの二重唱「とうとうわしのものだ!」、カヴァラドッシのアリア「星は光りぬ」など、次から次へと聴きどころが登場します。
一瞬も見逃せない「トスカ」を是非劇場でご覧下さい!
あらすじ
1800年のローマ。有名な歌手トスカの愛人であるカヴァラドッシは同士の脱獄囚アンジェロッティを匿ったが、ローマの警視総監スカルピアはかねてからトスカによこしまな思いを抱いており、脱獄囚の行く手を捕らえ、またトスカの嫉妬心を利用して彼女を自分のものにしようと企む。カヴァラドッシは連行され拷問を受けるが、トスカも呼ばれ恋人の悲痛な叫び声を聞き脱獄囚の行方をしゃべってしまう。
なおもスカルピアはトスカにカヴァラドッシのにせの処刑を匂わせ二人を逃がすとうそをつくが、トスカは旅券を手にしてスカルピアを刺し殺してしまう。トスカはにせの処刑のあと逃亡できると信じているが、カヴァラドッシは本当に処刑されてしまう。ついにトスカは聖アンジェロ城の露台から身を投げる。