最終回は、ドン・ジョヴァンニ役で出演するニコラ・ウリヴィエーリ(6/30&7/7)とカルロ・カン(7/1&3)です★
★ニコラ・ウリヴィエーリより
—ドン・ジョヴァンニ役の“ここを見てほしい!”という注目ポイントを教えてください!
『ドン・ジョヴァンニはカメレオンの様な男だと思っています。
どうしたら口説けるのかと、そのニーズに応じて姿・顔つき・表情を変化させます。
相手が異なると、さまざまな態度で、時に優しく、時に好戦的で、また口のうまい人物となるのです。
この曲の中でもっとも興味深いところは、第2幕冒頭と、ドン・ジョヴァンニ、レポレッロ、ドンナ・エルヴィーラの三重唱ではないでしょうか。
そこでは、女性に対するその不実な優しさの内に、また友に対しては威厳をもって説き伏せてしまう力の内に、ドン・ジョヴァンニの天賦の才がことごとく集約されていると思います。』
—今回の公演への想いをお願い致します!
『この役は何度も歌ってきましたが、毎回新鮮さがあり、私にとってはその公演毎に、その日のお客様の目の前にてのみドン・ジョヴァンニとして生きることができるのです。
演出家、指揮者のお二人と共に、素晴らしい稽古を重ねました。
プロダクションはとても興味を惹かれる内容で、他の歌手の人たちも皆がしっかりと準備がされています。
イタリアの劇場の来日ツアーではなく、日本の団体の主催によるオペラ公演に参加するのは初めてとなりますので、高いプロ意識と皆の熱意をもって、私を迎え入れてくださった点も含め本当に嬉しく思っています。
私たち全員にとって、きっと素晴らしい経験となることでしょう!』
★カルロ・カンより
—ドン・ジョヴァンニ役の“ここを見てほしい!”という注目ポイントを教えてください!
『ドン・ジョヴァンニのロールは、先ず第一に音楽的視点からとても独特な役柄です。
例えプレーボーイであるにしろ、モーツァルトはテノールでなくバリトンを選び、規模が特に大きなアリアはなく、高音も特段ありませんが、セレナード“Deh vieni alla finestra”を通して、皆さんにドン・ジョヴァンニがいかにスイートで、いかに魅惑的かを明らかにしたいですね。
演技的にみて、より重要さの益す役どころです。
私が演じたいのは俗悪や卑猥ではなく、より高貴で魅力的な役どころです。
全ての舞台が非常に興味深く、特にドン・ジョヴァンニとレポレッロの関係に注目
していただきたいです。
ドン・ジョヴァンニはレポレッロの存在なしでは何もできず、レポレッロもまたドン・ジョヴァンニを愛おしみ、リスペクトしている。
当然ながら、今を生きる人物ではありえませんが、皆さんにはそういった人間像が200年前ならどうの様であり得たかを問いたいと考えています。』
—今回の公演への想いをお願い致します!
『今回タイトルロールにて、再び藤原公演に出演できるのをとても嬉しく思います。
私にとってロールデビューであり、このオファーを受ける前までは自分にこの役が適しているとは思っていませんでした。
しかし、演出の岩田さんから前向きに考えて臨むことを教わりました。
そして今、稽古を積み重ね心からこの役に臨む喜びを味わっています。
藤原歌劇団には、前回の「ルチア」公演にて感じたように、高いプロ意識と見事なオーガナイズのもと仕事ができて、この歌劇団と仕事ができることを、とりわけ作品と歌手に対して敬意をはらってくださる点で、心より嬉しく思っています。』
「ドン・ジョヴァンニ」はなんと藤原歌劇団が1948年に日本初演をし、創立者の藤原義江がドン・オッターヴィオを歌った藤原歌劇団としてもゆかりのある演目です。
当団としても「ドン・ジョヴァンニ」はモーツァルト作品の中でも最多の過去6回を上演しており、これまで数々のドン・ジョヴァンニ歌いたちが演じてきたバス/バリトンにとってとても重要なロールですが、今回も素晴らしい二人のキャストでお届けすることができます。
ぜひ!!今回限りの公演をお見逃しなく✨
劇場でお待ちしております🎵
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