スペシャルキャストコメント第4弾は、7月2日にグリエルモ役を務める龍 進一郎です✨
♪龍 進一郎より
★グリエルモ役の“ここを見てほしい!”という注目ポイントを教えてください。
「グリエルモ」という名前は、ドイツ語圏では「ヴィルヘルム」英語では「ウィリアム」、
古高ドイツ語 Willahelm に由来し、Willa は「意志」、helm は「兜」「断固とした保護者(determined protector)」の意味を持ちます。
ちなみに、イギリスでは日本の「太郎」と同じくらいポピュラーな名前だそうです。
さて、Così fun tutteの「グリエルモ」は一体、何を護りたかったのでしょうか?
自分自身のプライド…?所有物としての婚約者…?
それが「愛」だと思い込んでいた「エゴ」?
あるいは「本当は心から愛している人」?
護りたかったものが壊れていく時に、身体中のあらゆる穴という穴から、何かの液体が漏れ出すような、そんな惨めな姿に堕ちてしまうグリエルモの姿を演じたいです。
自分が傷つくのが怖くて、他の誰かのせいにして…結果、相手を傷つけるばかりか、自分も何百倍も傷つく。
そんな経験をしたことのある人は、「太郎」がポピュラーな名前であること以上に多いはずです。
ところで、ダ・ポンテもモーツアルトも絶対に読んだことのある『聖書』の中に、こんな記事があります。
「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい。」
ナザレのイエスが姦淫の罪で捕らえられた女を前に、宗教家たちに言った言葉です。
当時、姦淫の罪は石打ち刑(死刑)でした。
(実際にはイエスを陥れる為の罠だったのですが、それはさておき)
この時の宗教家たちとギャラリーの居心地の悪さは想像に難くありません。
「グリエルモ」の姿を見て、そんな居心地の悪さの何十分の一でもお客様に感じていただけたら、大成功です。
…舞台に石が飛んできませんように…
★今回の公演への想いをお願い致します!
昔あるところに、あるオペラ研修所で研究生をやっていた若者がおりました。
その若者は「オペラ」に情熱も、魅力も、希望も、夢も見出せず、かといって他にやりたい事もなく、半ば投げやりで、惰性で、オペラを続けていました。
ある日、フランス帰りで坊主頭の、厳(いか)つい演出家がクラスにやってきました。
彼はその若者の演奏を聴いて、つかみかかって、こう言いました。
「惚れた女を馬鹿にされたら、男なら誰だって腹が立つだろう!俺はオペラに惚れてるんだ馬鹿野郎!」
月日は流れ、かつての若者は歳を重ね、7月2日、日生劇場にて愛するオペラの舞台に立ちます。
素晴らしいプロダクションの皆様と、ダ・ポンテ、モーツアルト。
そしてオペラに惚れている演出家と一緒に作り上げた「Così fun tutte」という舞台です。
お客様はもちろんの事、「かつての若者」に観てもらうつもりで、精一杯歌い、演じます。
ご高覧賜れますと幸いです。
グリエルモに対する熱い思いを語ってくれた龍。
果たしてグリエルモが護りたかったものとは…!
白熱した稽古が続く日々…!!
モーツァルトとダ・ポンテの傑作を、ぜひ日生劇場でご覧になりませんか?💐
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どうぞご支援・ご声援のほど宜しくお願い申し上げます!
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