「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」とともにプッチーニの代表作とされる「トスカ」ですが、実は同時代の中で、そして前後の時代の流れの中で、様々な広がりを持つ作品です。
公演に先駆け、このミニコラムでは<「トスカ」と「○○」の意外なカンケイ!?>と題して、この名作の姿をさまざまな角度から “ちょっとずつ” 掘り下げます❣️
これから初めて「トスカ」を観る方にはさらに興味を深めていただくきっかけに、そして「トスカ」を観たことがある方には今までとは一味違う楽しみ方の入り口になること請け合いです🎶
“ちょっとずつ” のその先は…ぜひ劇場にてお確かめください👀✨
Vol.1《日本の伝統芸能にも影響を与えた「トスカ」》
プッチーニ(1858〜1924)がオペラ「トスカ」を初演したのは1900年のこと。
ですが日本ではそれ以前にも原作となったサルドゥ(1831〜1908)の戯曲「トスカ」(1887年初演)を、1891年に『舞扇恨之刃(まいおうぎうらみのやいば)』(改題後は『扇の恨』)という歌舞伎にしたり、同時期には三遊亭圓朝(1839〜1900)が『錦の舞衣(まいぎぬ)』という落語に翻案したりしていました(現在では柳家喬太郎がレパートリーにしています)。
どちらのきっかけを作ったのも、歌舞伎座の創設者として知られる福地桜痴(ふくちおうち)(1841〜1906)でした。
更にはこれらの翻案をもとにして新たな脚色が加えられた作品が生み出されたりと、1935年に藤原歌劇団が国内団体として初めてオペラ『トスカ』を上演する前から、この刺激に満ちた物語は明治から大正にかけての日本人を魅了していたのです。
(文章:小室敬幸)
今後の更新予定
1月26日 「トスカ」と「あの文豪」の意外なカンケイ!?~「トスカ」ミニコラムVol.2~
1月27日 「トスカ」と「あの作曲家」の意外なカンケイ!?~「トスカ」ミニコラムVol.3~
1月28日 「トスカ」と「映画音楽」の意外なカンケイ!?~「トスカ」ミニコラムVol.4~
「トスカ」という傑作を形作った要素を紐解く~「トスカ」ミニコラム最終回~ 会場販売(東京)/配布(愛知)のプログラムに掲載されます
『トスカ』ってどんなオペラ?~歌に生き、愛に生きた、強くも儚い美しき歌姫の悲しい運命~
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