「蝶々夫人」「ラ・ボエーム」とともにプッチーニの代表作とされる「トスカ」ですが、実は同時代の中で、そして前後の時代の流れの中で、様々な広がりを持つ作品です。
公演に先駆け、このミニコラムでは<「トスカ」と「○○」の意外なカンケイ!?>と題して、この名作の姿をさまざまな角度から “ちょっとずつ” 掘り下げます❣️
これから初めて「トスカ」を観る方にはさらに興味を深めていただくきっかけに、そして「トスカ」を観たことがある方には今までとは一味違う楽しみ方の入り口になること請け合いです🎶
“ちょっとずつ” のその先は…ぜひ劇場にてお確かめください👀✨
Vol.4《プッチーニの後継者はオペラではなく映画音楽?》
今日、世界中の歌劇団・歌劇場でプッチーニ以降のイタリアオペラが上演される機会は極めて少ないのが現状です(イタリア出身のメノッティは英語のオペラが中心なので例外)。
とはいえ1924年にプッチーニが亡くなってからもイタリア語でオペラは書かれ続けており、実は映画音楽で有名なニーノ・ロータ(1911〜1979)も生涯に10作以上、イタリア語によるオペラを書き残しています。
残念ながらレパートリーには定着していませんが、物語に音楽をあてがうロータの能力とセンスは、映画という新しい領域で存分に発揮されたことは今さら説明不要でしょう。
プッチーニやロータによるキャッチーで耳に残るメロディは、その後さらにエンニオ・モリコーネ(1928〜2020)へと引き継がれていったように思います。
例えばプッチーニ『マノン・レスコー』の「第3幕への間奏曲」、ロータ『ロメオとジュリエット』の「愛のテーマ」、モリコーネ『ニュー・シネマ・パラダイス』の「メインテーマ」を続けて聴いてみると、イタリアらしい旋律美が伝統として引き継がれながらも現代的なサウンドへと移り変わってゆく過程を聴き取れるはずです。
裏を返せばロータやモリコーネの映画音楽に感情が揺さぶられるという方は、必ずやプッチーニにも魅せられるに違いありません。
(文章:小室敬幸)
本企画の最終回となるVol.5〜「トスカ」という傑作を形作った要素を紐解く〜は、会場販売(東京)/配布(愛知)のプログラムに掲載されています❣️
公演のお供にぜひ、お求めください📖✨
『トスカ』ってどんなオペラ?~歌に生き、愛に生きた、強くも儚い美しき歌姫の悲しい運命~
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