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【キャストコメントvol.6】指揮者の阿部加奈子氏からのメッセージ★

ファウスト

藤原歌劇団が創立90周年を迎える2024年の幕開けにお届けするのは、29年振りに上演するC.グノーが作曲したグランド・オペラ「ファウスト」、合唱・バレエを含む豪華プロダクションを新制作で東京・愛知のお客様へお届けします🪽🎵

【東京公演】
2024年1月27日(土)、28日(日) 14:00開演/13:00開場 東京文化会館 大ホール

【愛知公演】
2024年2月3日(土) 14:00開演/13:00開場 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

キャストコメント第6弾は、指揮者、阿部加奈子氏からのメッセージをご紹介します✨

Q 阿部マエストラにとってのオペラ「ファウスト」とは

私は指揮者になる前に実にいろんな音楽周りの仕事をしました。ピアノが終わった後は合唱指揮を代わりにやってほしいと言われたり、その次に副指揮者になり、段々と色々なことを劇場の中で実際に体験しながら覚えていったり、あるいはその劇場に勤めている先輩方に色んな知恵を教えていただいたりしながら、徐々にオペラに開眼していったっていう過程がありまして、そういう経験の中で最も関わったオペラがグノーの「ファウスト」です。

自分にとって人生の一部とも言うべき馴染み深いフレンチオペラを、この機会に日本に紹介できるということがすごく嬉しいですし、こういう機会をいただいて本当にありがたく思っております。

フランス人にとって「ファウスト」というオペラは物凄くなじみ深いものです。ミュージカルのオペラ座の怪人を御存じだと思いますが、オペラ座の怪人の原作ガストン・ルルーという人が書いたものというのは、1900年代の初めのフランスの新聞に毎日連載されてた小説がミュージカル化したもので、ちょうどその主役のクリスティーヌが歌っていたオペラがグノーの「ファウスト」なんです。ということもあって、凄くフランス人にとったら馴染み深いというか、すぐにいろんな人が引用してくるような、日本人にとっての”サザエさん”とか”ドラえもん”とか、そういう感じのファミリアなものなんですよ。

フランスの文化の中に本当に深く入り込んでいるオペラということで、私もとても楽しみにしております。フランスのオペラにはフランスならではの「エレガンス」みたいなものがあるんです。それを出すにはやっぱりその発音の部分であるとか、非常にレガートを作るのが難しい言葉ですし、そのレガートが綺麗に作れた時点でポーっと輝いてくるフランス語の音声の魅力みたいなものがあるんですよ。

その辺をだんだん掴まれていって、そうすると全然響きが変わるんですよ。そういうプロセスを皆さんも楽しまれたんじゃないかと思いますし、そういうきちっとみんなで考えて作り上げられたものをお客さんにお見せできるということは私としても非常に光栄に思いますし、誇らしく思います。

Q 本公演にかける意気込み

私は今回、藤原歌劇団とご一緒させていただくのも初めてですが、それ以前に日本でオペラの公演の指揮をすること自体が初めてなんです。

今回色々なタイミングが合って、しかも私がよく馴染んできた演目ということで、恐らくこれはそろそろ私がずっと経験してきたフランスの文化なり、フランスの美学を音楽を通じて、日本の皆さんにできるだけお伝えするっていうミッションでもあるのかなという風に感じました。

本当にただオペラを指揮しに来るというよりは、日本の歌手の皆さんにイタリアともドイツとも違うフランスのオペラならではの独特の輝きとか魅力とか、他の国の言語にはない唱法、新しい歌い方であるとか、あるいは緩急のつけ方、特に「ファウスト」っていうのは元々オペラコミックだったんですね。なので、歌があり台詞があり、歌があり、そのセリフの部分が改訂した時点でレチタティーヴォに変わった訳なので、そのレチタティーヴォの部分はわりとセリフに近いんです。そのセリフの緩急のつけ方によって全体のドラマ性というものが全く変わってきます。

そういうところもかなり詰めて皆さんと一緒に勉強、練習しました。その辺も含めて グノーが目指した美学であるとか、あるいはグノーの音楽の裏にあるものだとか。彼は牧師さんになりたかったくらい敬虔なキリスト教徒であったので、その神様に対する畏敬の念とか敬虔な心、それから何か人知を超えたものに対するすごく謙虚な心であるとか、そういうものから湧き出てくる音楽の気高さみたいなもの、そういう総合的なものを含めて皆さんにお届けして、フランスの新しい魅力にまた気がついていただけたら、非常に幸せだと思っております。

阿部さんにとって馴染み深い「ファウスト」を日本で聴けるチャンスです!
稽古映像も含まれたインタビュー動画もお楽しみください♪

チケット情報

東京公演      愛知公演

S席 17,000円   14,000円

A席 14,000円   11,000円

B席 11,000円   8,000円

C席 8,000円    4,000円

D席  6,000円

E席 3,000円

特設サイトはこちら

東京公演

愛知公演

指揮:阿部加奈子
演出:ダヴィデ ガラッティーニ ライモンディ 

【1/27 & 2/3】
ファウスト      村上 敏明
メフィストフェレス  アレッシオ カッチャマーニ
マルグリート     砂川 涼子
ヴァランタン     岡 昭宏
シーベル       向野 由美子
ワグネル       大槻 聡之介
マルト        山川 真奈 

【1/28】
ファウスト      澤﨑 一了
メフィストフェレス  伊藤 貴之
マルグリート     迫田 美帆
ヴァランタン     井出 壮志朗
シーベル       但馬 由香
ワグネル       高橋 宏典
マルト        北薗 彩佳

合唱  藤原歌劇団合唱部
バレエ NNIバレエアンサンブル
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団(東京)/セントラル愛知交響楽団(愛知)

【主催】公益財団法人日本オペラ振興会
【共催】愛知県芸術劇場、Niterra日本特殊業市民会館(愛知公演のみ)
【助成】公益社団法人日本演奏連盟助成文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援))|独立行政法人日本芸術文化振興会
【都民芸術フェスティバル主催】東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団(東京公演のみ)
【特別協賛】株式会社レイ

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