倉本聰の名作が初のオペラ化!!
2024年2月10日(土) ・11日(日・祝) ・12日(月・振) 14:00 開演 (13:00 開場)めぐろパーシモンホール 大ホールにて、日本を代表する脚本家、劇作家である倉本聰の名作「ニングル」が新作初演として公演されます🌱
『昔に返せ』『未来につなげ』…ニングルから人間への痛切な訴えを今、日本オペラ協会渾身の想いでお届けします!
キャストコメント第4弾は、才三役を演じる、海道弘昭からのメッセージをご紹介します✨
Q 自身にとっての「ニングル」とは
昨年8月に、富良野塾で倉本聰さんが出演された「ニングル」のトークイベントに参加させて頂いた折、自分が小学生の頃にも一度、富良野に訪れていた事を思い出しました。
母方の親族総出の大人数で富良野へ訪れ、ラベンダー畑でこれでもかというぐらい深い紫色のソフトクリームを食べ、その後富良野の牧場へ向かい、帰りには札幌に寄って時計台を見て、案外小さいもんだとがっかりしたのを覚えていました。
ただの北海道旅行のような記憶でしたが、最近になってそれが明治生まれの祖父の米寿祝いとして、生き別れていた親戚へ会いに行く会だったと知りました。母方の親族は福島県伊達市に住んでおり、明治の折にこの伊達市から多くの移住者が北海道に移住し、私の大叔父にあたる方や祖父の従兄弟、その親世代でも北海道へ移住した家がたくさんあり、開拓民として富良野や旭川周辺を開拓したそうです。
このオペラ「ニングル」に出てくる才三やユタ達は自分とそう遠くない親戚たちの話でもあると知り、非常に強い縁とただならぬ使命を感じています。
Q 今回の公演への意気込みをお願い致します!
日本オペラ協会では「紅天女」にて梅の木を、そして「キジムナー時を翔ける」ではガジュマルの大木をそれぞれ作中で苦悩しながら切り倒す役を拝命し、演じてきました。
過去2作品にも連なるこの名作オペラ「ニングル」の世界初演で自身3本目となる神木を切り倒します。過去作品でも語られてきた日本人特有の自然に対する畏敬の念というものを本作品には、特に強く感じています。
今回、私が演じる「才三」はニングルとの出会いをきっかけに、自分で言い出した開拓に異を唱えるようになります。得体の知れない生き物の言う言葉を信じ、それまで一緒に育ってきた勇太やミクリ、村の多くの住民と訣別してまで訴えたかった事、そして最後には訣別してまで守ろうとした木を自身の手で切る事になる才三の強い思い、そして何よりも純粋な才三の言葉を、この『オペラ』という世界でしか感じることのできない『日本語』の表現で、お越しになる全ての方へ、その心を誠心誠意お届けしたいと思います。
公演情報
終演後、会場内で田中祐子(指揮)・渡辺俊幸(作曲)によるアフタートークあり[2/10(土)・11(日)のみ]
チケット情報
S席 15,000
A席 12,000
B席 8,000
C席 3,000
※2月10日(土)、12(月)は完売いたしました。
指揮:田中祐子 演出:岩田達宗
2/10&12 2/11
勇太 須藤 慎吾 村松 恒矢
才三 海道 弘昭 渡辺 康
かつら 佐藤美枝子 光岡暁恵
ミクリ 別府 美沙子 相樂 和子
スカンポ 中桐 かなえ 井上 華那
光介 杉尾 真吾 和下田 大典
信次 黄木 透 勝又 康介
民吉 久保田 真澄 泉 良平
ニングルの長 江原 啓之 山田 大智
かや 丸尾 有香 長島 由佳
信子 佐藤恵利(両日)
合唱:日本オペラ協会合唱
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【主催】公益財団法人日本オペラ振興会、公益社団法人日本演奏連盟
【共催】公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
【特別協力】一般財団法人倉本財団
【東京都芸術フェスティバル主催】東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団
【助成】文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援))| 独立行政法人日本芸術文化振興会、公益財団法人東急財団(田中祐子:五島記念文化賞オペラ新人賞研修成果発表)、公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団
【協力】太鼓芸能集団 鼓童