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【キャストコメントvol.1】指揮の田中祐子からのメッセージ★ vol.4

静と義経

歴史と音楽が紡ぐ、儚くも美しい名作日本オペラ。ここでしか味わえない感動を。

2025年3月8日(土)・9日(日) 東京文化会館 大ホールにて上演する
日本オペラ協会公演 日本オペラシリーズNo.87 なかにし礼 作・台本/三木 稔 作曲 「静と義経」👘

キャストコメント第1弾は、指揮の田中祐子からのメッセージをご紹介します✨

Q. 「静と義経」の核となる部分はどういうところにありますか?

静という人間が、白拍子という芸事に生きた人間なんですね。これは職業としてその時代確立されており、白拍子である静が義経の側室になっていく。義経との恋物語も背負いながら、でも頼朝の前で舞を見せるんですね。その時は職人の顔になります。自分の母である磯の禅師と今度は娘の顔も見せていく。最後をどのように彼女は人生を閉じるのかっていうところは女性の生き方というものが大変大きなテーマになっていて、描き方によっては、義経との恋物語だけで終えても、オペラとしては完結するんですよね。

なかにし礼先生は初演の時のプログラムに「蝶々夫人」よりも切なく、そして「ラ・トラヴィアータ」よりも辛い物語だというふうにお書きになっており、この作品は恋ということや、もっと言うと政治のことだけでもなく、私はもう一つ、その女性の生き方という意味で、1993年に日本で生まれたこの作品が2019年に演奏した時は、26年間で全く日本の社会って変わってきていると思うんですよね。 2019年から2025年では、全世界が全くもって違った経験をしてきたこの5、6年間っていうのは、もう一つ言えば多様性という言葉もしっかり出てきたと思います。
女性の生き方だけでなく、周りの人間によってその静の見え方っていうのは全く違ってくると思うので、その静を取り巻く男性の生き方、もっと言えば人間の生き方みたいなものを、静と関わる人間の描き方による今回の「静と義経」というのは、今皆さんがいろんな情報の中で生きている中で、このオペラを見た時にどのように感じていただけるのかなというのは、私がすごく楽しみにしているところです。

一番人生において大切なこと、絶対にそういったことをテーマにしているオペラはなくならないと思うんですね。絶対に後世に残っていく作品だと自信を持って言えることです。

稽古の様子がのぞき見できるインタビュー動画もご覧いただけます📹

公演情報

2025年3月8日(土)・9日(日) 東京文化会館 大ホール 14:00
日本オペラ協会公演「静と義経

指揮:田中祐子
演出:生田みゆき

      3/8        3/9
静     砂川涼子    相樂和子
義経    澤﨑一了    海道弘昭
頼朝    須藤慎吾    村松恒矢
弁慶    江原啓之    杉尾真吾
磯の禅師  鳥木弥生    城守 香
政子    川越塔子    家田紀子
大姫    芝野遥香    別府美沙子
梶原景時  持木 弘      角田和弘
和田義盛  川久保博史   勝又康介
大江広元  三浦克次    中村 靖
佐藤忠信  和下田大典   竹内利樹
伊勢三郎  琉子健太郎   濱田 翔
片岡経春  山田大智    龍 進一郎
安達清経  黄木 透      平尾 啓
堀ノ藤次  別府真也    江原 実
藤次の妻  きのしたひろこ 吉田郁恵

合唱:日本オペラ協会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

チケット情報

S席 16,000円
A席 13,000円
B席 10,000円
C席 7,000円
D席 5,000円
E席 3,000円

鑑賞サポート

・ヒアリングループ
・レティッサ
・手話通訳(作品解説)
・筆談サポート
・点字パンフレット

お問い合わせ・予約

日本オペラ振興会チケットセンター 03-6721-0874(平日10:00~18:00)
https://www.jof.or.jp

主催:公益財団法人日本オペラ振興会、公益財団法人日本演奏連盟
都民芸術フェスティバル主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(公演創造活動))独立行政法人日本芸術文化振興、公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団

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