【訃報】バリトン:牧野正人 逝去
お知らせ牧野正人(公益財団法人日本オペラ振興会評議員、藤原歌劇団団員・日本オペラ協会会員 バリトン歌手)は、かねてより入院加療中でありましたが、2024年11月17日(日)享年67歳で病気のため永眠いたしました。
心より哀悼の意を表しますと共に、永年のご活躍と多大なるご功績に感謝申し上げます。
なお、葬儀は近親者のみで執り行なわれましたので、謹んでお知らせ申し上げます。
後日、お別れ会が行われる予定です。
牧野正人/Masato MAKINO(バリトン)
国立音楽大学卒業、同大学大学院修了。1988〜89年ミラノに留学。第3回日仏声楽コンクール第1位および審査員特別賞受賞。第19回民音コンクール第3位。第16回イタリア声楽コンコルソでシエナ大賞受賞。パヴィア国際声楽コンクール第2位。ネリア国際声楽コンクール第1位。
藤原歌劇団には、1990 年「道化師」シルヴィオ、「ドン・ジョヴァンニ」タイトルロールを歌い、共に高評を博し注目を浴びる。以来、「ラ・トラヴィアータ」ジェルモンは度々出演するほか、「ラ・チェネレントラ」ダンディーニ、「セビリャの理髪師」フィガロ、「アイーダ」アモナズロ、「ラ・ボエーム」マルチェッロ、「ルチア」エンリーコ、「蝶々夫人」シャープレス、「アンドレア・シェニエ」ルーシェ、「シモン・ボッカネグラ」パオロ、「愛の妙薬」ベルコーレ、「ファウスト」ヴァランタン、「マクベス」タイトルロール、「アルジェのイタリア女」タッデオ、「アドリアーナ・ルクヴルール」ミショネ、「トスカ」スカルピア、「ランスへの旅」ドン・アルヴァーロ、「ラ・ジョコンダ」バルナバ、「仮面舞踏会」レナート、「ファルスタッフ」「ドン・パスクワーレ」各タイトルロール、「道化師」トニオで出演し、常に絶賛を浴びている。21 年「ジャンニ・スキッキ」のタイトルロールを初役で務め、圧巻の存在感で好評を得た。日本オペラ協会には、「夕鶴」運ず、「袈裟と盛遠」盛遠で出演し、日本オペラでも定評を得た。
新国立劇場には、開場記念公演「アイーダ」のアモナズロでデビュー。以降、「リゴレット」タイトルロール、「ナブッコ」タイトルロール、「ラ・トラヴィアータ」ジェルモンのほか、オペラ鑑賞教室「蝶々夫人」シャープレスにも出演。また、びわ湖ホールオペラ「リゴレット」タイトルロールなどにも出演し、各地で活躍を続けている。その他、「メサイア」などのオラトリオや「第九」のソロ、オーケストラとの共演も多い。また、イタリア初期バロックの歌唱法の研究と演奏に意欲的に取り組み、各地で音楽セミナーや講習会を主宰。講師として参加し、バロック時代の歌唱法を基にした発声法や演奏表現を後進に伝えている。
第23回ジロー・オペラ賞受賞。浜松ゆかりの芸術家顕彰受賞。
藤原歌劇団団員。日本オペラ協会会員。洗足学園音楽大学客員教授。昭和音楽大学客員教授。浜松学芸高等学校特任教諭。静岡県浜松市出身。
公益財団法人日本オペラ振興会