メッゾ・ソプラノ 郡愛子が日本オペラ協会総監督就任
お知らせ就任にあたり、郡新総監督よりメッセージが届きました。
今年度より日本オペラ協会の総監督を務めさせて頂くこととなりました。率直に申しまして、創立以来現在に至るまで約六十年にも亘り、同協会を牽引して来られた大賀寛先生から総監督を引き継ぐことには、たいへんな責任と重圧を感じます。私は公益財団法人日本オペラ振興会の二本柱であります日本オペラ協会と藤原歌劇団の両団体のもとで、四十余年に亘り多くの貴重な体験を積ませて頂きました。今あらためて感じますことは、両団体ともに極めて優れた人材の宝庫であることです。先ずは両団体の人材交流を盛んにし、歌い手の皆様の個性を伸び伸びと発揮して頂くことが、日本オペラ協会の発展に繋がるものと確信いたしております。
近年、海外から日本を訪れる観光客の消費傾向が、徐々に“モノ”から“日本の文化や生活様式の体験”に変化してきているようです。また、2020年の東京五輪の開催が決まってからは、どの分野でも“日本独自のもの”をアピールする傾向が顕著に見えてきております。音楽分野では正に今こそ“日本オペラ”の出番ではないでしょうか。微力ながら、豊かな国際感覚を持ち合わせる次世代のリーダーへの、“繋ぎ役”となれますようでしたら幸いに存じます。
2017年4月1日
日本オペラ協会総監督 郡 愛子
郡 愛子 プロフィール
桐朋学園大学短期大学部卒業。同研究科修了。1975年に日本オペラ協会より、78年に藤原歌劇団よりデビューし、日本初演オペラや創作オペラなどで卓越した才能を発揮するとともに顕著な実績を上げ、85年、86年に、ジロー・オペラ賞を2年連続で受賞。87年には自身初のリサイタル「オルフェオの世界」で昭和62年度文化庁芸術祭賞を受賞。これまで両所属団体の公演はもとより、小澤征爾指揮「ヘネシー・オペラ・シリーズ」、新国立劇場主催公演ほか、数多くのオペラに出演を重ねる。コンサートにおいても主要オーケストラの定期ならびに特別演奏会へのソリスト出演は枚挙にいとまが無く、2002年に横浜アリーナで開催された世界3大テノールによる「3大テノール・ラスト・コンサート・イン・ジャパン」ではゲスト出演している。これまでテレビ、ラジオの主要音楽番組に多数出演し、CDアルバムも現在8タイトルをリリース。独自のスタイルのテーマ・リサイタルをほぼ毎年行い、その多面的な活動を幅広いメディアでとり上げられるなど、日本を代表するメッゾ・ソプラノ歌手として活躍を続けている。
2017年4月より日本オペラ協会総監督に就任。
東京都出身。
公益財団法人日本オペラ振興会 理事。
日本オペラ協会 総監督。
藤原歌劇団団員。
公益社団法人日本演奏連盟 理事。