アーティスト インタビュー

光岡 暁恵・鳥木 弥生

普段の交流から生まれる、信頼感に満ちたドラマチックなステージ。

Vol.5

『カプレーティ家とモンテッキ家』では、プライベートでの仲の良さを活かして、信頼しあいながら、ファミリーのようなチームワークで舞台をつくれた。女性客を魅了したロメオの男らしさは、ジュリエッタの可愛らしさあってのものだった。12月に控える『アルベルト・ゼッダ スペシャルコンサート』でも、ふたりのデュエットやアリアは聴きどころ。88歳とは思えない、どこかロッシーニに通じるところのあるエネルギッシュなマエストロに、負けずについていきたい。プライベートでのふたりは、多芸多才。よく遊び、よく笑って、舞台での輝きを養う。

今最も旬なアーティストのリアルな声や、話題の公演に関する臨場感あるエピソードなど、オペラがもっと楽しめること請け合いの情報をお届けする新コーナー「CiaOpera!」。第五弾は、『カプレーティ家とモンテッキ家』の舞台を終えた光岡暁恵氏と鳥木弥生氏と共に作品を振り返り、またこれからの共演コンサートやプライベートについても伺いました。

お互いを引き立てあった“お似合いカップル”?9月の舞台を振り返って。

ー今回は、まずおふたりが9月に出演された『カプレーティ家とモンテッキ家』について、振り返ってお話をお聞きしたいと思います。おふたりは今回ジュリエッタ役(光岡暁恵さん)とロメオ役(鳥木弥生さん)でしたが、これまでこのような形で共演された機会はありますか?

今回みたいに男女の相手役として共演して、デュエットもしっかりあったのは初めてですね!

女同士としてもここまで一緒というのはないですね。たくさん登場人物がいる中のふたり、というのはありますけど。

ーそうなのですね!では、初めての掛け合いはいかがでしたか?

プライベートでは一緒にご飯を食べに行ったりもするので、近くにいるのもそんなに違和感はなかったですね。お互いの歌声も昔から知っていますし。

逆に、緊張感を持って一緒にオペラに取り組むというのが新鮮でした。いつもざっくばらんな間柄なので(笑)。そこから緊張感をつくって作品に臨むっていうのは、ひょっとしたら少し難しかったのかもしれませんね。

そのへんは、暁恵ちゃんがまず稽古の始めにうまく距離をとってくれるんです(笑)。

あんまり親しくなっちゃうと役の気持ちが分からなくなっちゃうからね(笑)。

2016年 藤原歌劇団公演「カプレーティ家とモンテッキ家」ジュリエッタ役:光岡、ロメオ役:鳥木

ーなるほど。稽古にはいつもそのようなことを意識して臨まれていたんですか?

歌うこと自体がすごく大変な作品だったので、あまりなぁなぁで臨むと声にも差し障るし、冷静さを持って取り組もうとはしていました。

そうなんです。作品が作品なので、やっぱり個々で集中していかないと、それぞれアンサンブルという責任があるので。

自分の仕事をきちんとできるような自己管理をしたうえで稽古をやろう、ということをチームでも話し合いましたし。

今日はこうやって色々と話ができるから、稽古のときよりもリラックスできるかもしれないですね。

稽古中は、みんな空気で伝えあうよね。

無言の会話があったよね。もう一度一緒にやると、戦友ですから。

ー以心伝心だったのですね。

はい。元々親しいというのは、いい意味で信頼感がありましたね。絶対変なことはしないだろう、という。

ー信頼感は大切ですね!今回は、特に恋人同士として接してみていかがでしたか?

楽しかったです。やっぱり鳥木さんは女性なので、女性の気持ちが分かる男の人を演じてくれるんです。距離のとりかたとか(笑)。

やっぱり“距離”だね(笑)。

ー本当に楽しそうですね!今回、鳥木さんのロメオがとても男前だったという評判を各方面から伺いました。

終演後にお客様と接する時間が設けられたんですが、目がハートマークの女性たちがいっぱいいたんです!

友達も観に来てくれたんですけど、いつもは普通なのにそのときは私を見る目がハートだったんですよ(笑)。でも、私は昔からわりと男っぽかったし背も高かったので、「キャー」みたいに言われることもあったので、学生時代に戻ったみたいでちょっと懐かしい気分でした。

すごく楽しんで演じていらしたし、違和感がなかったんじゃないかなと思います。もちろん女性役もいつもキマってらっしゃいますけど、ロメオ役はのびのびと立ち振舞っている印象でした。

女性役だと「女性っぽくしなきゃ」みたいなプレッシャーもあるんですけど、男性役は自然でしたね。

ー目に浮かぶようです。ジュリエッタは、いつも通りの女性らしさで演じられていましたか?

はい、もうロメオあってのジュリエッタなので、ロメオの行く先をいつも心配しているし、ロメオについて行きますという想いもあるし。でも自分の家族のことも大事に想っている役柄なので、その葛藤を表現するのは難しかったですね。

今回、私は宝塚の男役の方にアドバイスをもらったんですが、その方に「女性の男役が男らしく見えるためには、その横にいる女役の女性が、より可愛らしくなくてはいけない」と言われたんです。光岡さんのジュリエッタは、日に日に可愛らしさが増していったので、それに引き立ててもらって私も男らしくなれたんじゃないかなと。いいカップルだったんですよ、私たち!

ジュリエッタの責任もあったわけですね!男らしいロメオでいさせる、という。

ー自分の内面だけではなく、相手もあっての役づくりというのは興味深いですね。稽古中に面白かった出来事などありますか?

皆、なんだかいつも面白いことを言っていましたね!

そうですね、年齢的にも経歴的にも皆さん色々でしたけど、いい意味で上下関係があまりなく仲の良いチームでしたね。

ストーリー上は敵対してるけど、ひとつのファミリーみたいでしたね!

そうそう!あと、剣を振り回すのがすごく楽しかったです!

息子さんとも練習されていましたよね!私もやりたかったんですけど、寝ていなきゃいけない役だったので残念です(笑)。

ーとてもいい雰囲気での稽古が、大好評の本番へとつながったのですね。

お陰様で、「感動した」という声もたくさんいただきました。

ー上演前にもうひとチームの皆さんにもお話を伺ったとき「とてもシリアスなシーンの多い作品」とおっしゃっていましたが、悲劇ならではのドラマ性がお客様の心にも届いたのですね。

そうですね。でもそれは、「音楽が良い」という面も大きいかもしれませんね!

熱いエネルギーと軽やかな洒落っ気。ゼッダ氏とロッシーニに通じるもの。

ー次に、12月に控えた『アルベルト・ゼッダ スペシャルコンサート 〜米寿を記念して〜』のお話もお聞かせ願えますでしょうか。2部構成のうち、おふたりは後半のカンタータ「テーティとペレーオの結婚」に出演されるのですね。おふたりとも、この作品は初めてですか?

初めてです。すごく珍しい作品で、楽譜はイタリアから手書きのものを取り寄せたんです。

そうなんです、それを打ち込みの楽譜に起こしていく作業から始めたんです。あと、私は“カンタータ(合唱・アリア・重唱などで構成される歌劇。オペラほど演技を伴わない)”というスタイルも初めてです。

ーそうなんですか!おふたりお勧めの聴きどころはありますか?

この作品でも、私たちは「チェーレレ」というソプラノの役と「ジュノーネ」というメッゾソプラノの役でデュエットがあります。あと、このチェーレレのアリアは、その後ロッシーニがオペラ『チェネレントラ(シンデレラ)』にも転用しているんですよ。チェネレントラはメッゾソプラノの役なので、「とられた!」という感じです(笑)。

ーそれは聴いてみたいですね!

私が歌うジュノーネという役は神様で、古代ローマ神話の最高神ユピテルの妻ですね。とても嫉妬深いんです。

チェーレレは「豊穣の女神」。古代ローマ神話を題材にした、お祝いにふさわしいおめでたいストーリーなんです。きっと“ロッシーニの神様(ゼッダ氏)”が、素敵に仕上げてくださると思いますよ。

ーゼッダ氏とは、今まで何度も共演されていらっしゃるのですか?

そうですね、10年前ぐらいの『ランスへの旅』もあるし、私は『タンクレーディ』もあったし。去年も、もう一度『ランスへの旅』がありました。

私も『ランスへの旅』と、ヴェルディの『ファルスタッフ』もご一緒しました。私はロッシーニが大好きで自分のレパートリーでもあるので、歌うたびにご一緒させていただけて嬉しいです。厳しい方ですが、得るものも大きいんです。

厳しいですよね。怒ることもあります。でも、作品の「あるべき姿」が分かっていらっしゃるので、そうじゃないものが受け付けられないというか。ゼッダさんにとっては「当たり前のこと」なんでしょうね。

なんで怒られているのか分かるんです。こちらも「ゼッダさんが目指しているものってこうなんだ」ということが分かって頑張れるし、それで良くなったときはすごく喜んでくれるし。それから、指揮をしながら歌手とすごく対話するんですよ、「今、今来て!」みたいな。そういうコンタクトをとれる、語りかけてくれる人ってそうはいないですね。

それで、最終的には歌手に寄り添ってくれるよね。素晴らしい方です。

88歳ですけど、すごくお元気なんですよ。

そうそう、稽古も「午後じゃなくて、朝がいい!」なんて言うし(笑)。“役者”だよね!

役者だね!『ランスへの旅』のときなんて、登場人物が何人もいるけど、指揮を振るたびにマエストロがひとりひとりのキャラクターに変わっていくので、そんなマエストロを見ているとすごく楽しいし、役づくりのヒントになったりするんです。

ー表情が変わっていくんですか?

そう、小節ごとに表情が違うんです。

たまに「お客さんに見せているな?」っていうときもありますよね!

そうそう!ついていきたくなる方です。

ー今までゼッダ氏と共演して、印象に残っていることや言葉はありますか?

『セビリャの理髪師』のときに、高橋薫子さんはいつも「楽譜どおり歌うな!」と言われて、私はいつも「楽譜どおり歌え!」と言われてました(笑)。私はものすごく楽譜どおりやっているつもりだったんですけど、何か飛び出しちゃうものがあるみたいで。「ここは、言葉として感じたものがついつい出ちゃう感じではあるけど、音楽が崩れるほどやりすぎはダメ。」と言われたんです。

でも「程よく崩していいよ。」というときもあって、そのさじ加減はやっぱりマエストロじゃないと出来ないバランスですよね。こちらの偶然の産物が褒められることもありますし。

そこがうまくいったときの喜びは大きいよね。あと私の耳によく届いて来るのは「君たちは真面目すぎる。もっと遊べ。」という言葉かな。ロッシーニの洒落っ気というか。ロッシーニって、イタリアの作曲家にはあんまりいないタイプだと思うんですよね。ヴェルディとかも、ふざけているようなシーンでもどこか真面目な感じがしますけど、ロッシーニはそうじゃない。

ゼッダさんは、「ロッシーニだったら、それぐらい許してくれるよ。」っていう言い方をされるんですよ。そこは私たちには分からないような部分なんですが、ゼッダさんは、どこかでロッシーニと対話してるんですよね(笑)。

ロッシーニに近づいてるよね!

うん、近づいてる!

ゼッダさんはスペインに住んでいらしたことがあるからかもしれませんが、どこか生粋のイタリア人とは少し違う洒落というか、軽さのようなものを感じます。フランスでいう“エスプリ”みたいなものを、ロッシーニからも感じるし、マエストロからも感じます。

プッチーニの悲劇オペラみたいな“お涙頂戴もの”はいいんだけれど、ロッシーニの作品は、楽譜から感情みたいなものを起こし、自分の身にしてから外に出していくのが難しい、とマエストロはおっしゃるんです。でも逆に、その作業が出来て楽しめるのはロッシーニの作品ならではなので、研究のしがいはありますね。技術的なバリエーションもいっぱいあるし、そういうものを追求する楽しさはあります。

ーゼッダ氏の話を聞いているうちに自然とロッシーニの話に移行してきていますが、やはりふたりの間には重なるものがあるのですね。

やっぱり、ロッシーニといえばゼッダさんですからね!

ゲーム、ゴルフ、ヨガ、野球、太極拳、道に迷う?多芸多才な日常のふたり。

ーおふたりは、稽古が終わったあとや稽古がない日はどう過ごされているんですか?

寝ます!ひたすら寝ます!

あと、結構お酒も好きで飲みますね。

あ、そうですね!稽古中は絶対に断ちますけど、本番が終わったら飲みます。

この間も、歌い手で集まってバーベキューしましたよ!私も、自分の家に結構呼びますし。

ープライベートでも歌い手のみなさんは交流があるんですね!なにか趣味はおありですか?

私は、読書とゲームですね。今朝もゲームで遊んでました。

ー息子さんとも一緒に?

息子とも一緒にやりますね!あと、息子の友達も遊びに来るし。楽しいことが好きなんですよ!子供相手でも、友達とも、常に楽しいことをしていたい。あと、読書も好きで、想像もして楽しむんです。

ーアクティブなことも静かなことも楽しまれるんですね。光岡さんはいかがですか?

趣味といえるか分からないですけど、普段から散歩はよくしています。わざと道に迷ってみたりするんです。地図を持たないで全然知らない所を散歩して、迷ったらスマホを見て帰って来る。徘徊じゃないですよ(笑)。結構色んな発見があるんです。それは旅行先でもそうで、道の花を眺めてみたり、露店の無人販売所で野菜を買ってみたりします。

ー面白そうですね!旅行先というと、国内ですか?

国内もですし、海外でもそうです。もちろん危ない路地裏とかには行かないですよ!パリとか、ミラノとか首都が多いです。わりとヨーロッパは歩きやすいんですよ、碁盤の目みたいになっていて。

「趣味:道に迷うこと」(笑)?

そう(笑)。楽しいんですよ、道に迷うのって。スペインとか、ふらっと道に迷うといいフラメンコのお店があったりするから「迷って良かったね」ってこともあるんですよ。「いつも同じ」っていうのが嫌なんです。

じゃあ、「趣味:サプライズ」だね(笑)。

そうだね(笑)。あと私たち、結構体を動かすのが好きなんですよ。

ー何かスポーツをされるのですか?

私はゴルフをやっていました!

私は、子供の頃器械体操をやっていたんです。

体、柔らかいもんね!

それが歌に良いときもあるし、困るときもありますけどね。あと、スポーツを観るほうも好きです。

フィギュアスケートがすごく好き!

私も好きです!トリノ・オリンピックも観に行ったんですよ!

え、行ったの?私もトリノにはいたよ!観に行かなかったけど…野球は?

野球は、キライではないけどちょっとルールが分からないかな。

ーそうでしたね、ブログを拝見しました!おふたりとも、ご自身でスポーツをするのも観るのもお好きなんですね。ヨガもやりますか?

ヨガもやりますね。何か体を動かしていないと気持ち悪い感じがするんですよ。あと、呼吸にいいかなと思って。テレビとか雑誌とかを見て、独学ですが。

ーやっぱり「呼吸にいい」という観点もお持ちなのですね。

はい、あと太極拳もずっとやっていたし。呼吸と、腰をしっかりさせる目的で。追求すると止まらなくなっちゃうんです。でも、ある日パタッとやめちゃったりもするんですけど。鳥木さんは、フラメンコを踊るんですよ。

踊ります!私はゲーム機で、スポーツゲームも使ったりもして、楽しみながらやっています。

ー本当に色々なことをされているんですね!何かご自身がリラックスする方法はありますか?

今みたいな体を動かすことはリラックスでもありますし、食べることも大好きです。あと、私はよく笑います!お笑いを見たり、面白い映画を見たりして、笑うと免疫力が上がると聞いたことがあるので(笑)。あと「色」が好きで、色に元気をもらいに美術館へ行ったりします。

色、好きだよね!

そうなの!イタリアなんかに行くと、物の色が日本より鮮やかなんです。文具とか、キッチン用品とか、おいしそうなトマトとか、そういう色から元気をもらうんです。それが自然の色だったらなお良くて、バラ園なんかも行きます。オペラの衣装合わせもすごく好きです。

衣装合わせ、楽しいよね!劇場で一番好きな場所は、衣装室!

私も衣装室!楽しいですよね!みんなで衣装を着て、あぁでもない、こうでもないと言いあって、そこで気持ちが役に近づくこともあります。

私は、文章を書くのも昔から好きなんですよ。だから、ブログとかを書くのがリラックスになったりします。

すごく文才があるよね!

それから、お笑いもゲームも好きですけど、結局ゲームも誰かがつくった物語を読んでいるような感覚なんです。人がつくったものを“読み解く”のが好きなんです。本もそうだし、オペラも作曲家がつくった意図を読み解くってことだし。

でもオペラって、簡単には読み解けないよね。ちょっと理不尽な展開もあったりして。

そうですね。でもそこは「音楽が良ければOK!」みたいなところが、また面白かったりするんですよね(笑)。

聞いてみタイム♪ 前回インタビューさせていただいた砂川涼子さんから、おふたりへの質問を預かっているので、お答えをお願いします。

ーキラキラ輝くお二人の、キラキラの素はなんですか(*^^*)

キラキラしてるかなぁ、私たち(笑)。

この質問がキラキラしている気がする(笑)。

でも、確かにキラキラしていたいという思いはありますよね、常に。

うーん、そうなるには自分が「楽しもう」と思ったり、人を「楽しませたい」と思う、ってことですかね。

そうそう、自分が楽しまないとお客様には伝わらないですよね。『ランスへの旅』のときも、「帽子が届いて、ヤッホー!」っていう曲があって、自分がやっぱり「ヤッホー!」って実感しないとお客様もそれを感じとらないので、そこはやりますね。どんなにバカっぽく思われようとも(笑)。

ー自分のなかに気持ちをつくる、ということが「キラキラの素」なんですね。

あえて言えばそういうことですかね。あとは、ストレスフリーが一番ですよね。本番前などは難しいですけど、なるべくあまり特別なことをしないで、普通でいたい。

ー「普通でいたい」って、いい言葉ですね。

私も「普通」大好き。「自然体」って言うと、それだけでもうちょっとお洒落めいた雰囲気がするから、そうじゃなくて、もう「フツウ」がいいんです。それが褒め言葉です(笑)。

ー本当の「普通」が良いのですね(笑)。そういう、飾らない「素直さ」も「キラキラの素」なのかもしれませんね。

オペラの登場人物って、普通じゃない人ばっかりじゃないですか。だから、自分が常にナチュラルでいないとその役に飛び込めないと思うんです。

ー普段の「普通」があっての、舞台での輝きなのですね。

そうですね。普段の生活がきちんと成り立ってこそ、だと思います。

私、よく「プロフィール写真と違う」って言われるんですよ、「本番のときだけ“この人”が出て来る」って(笑)。

そういうギャップがまた楽しいですよね。役を演じるっていうのが楽しいですね。昔はすごい苦しみでしたけど、最近「演じるって、こういう楽しみなのかな」って、なんとなく思えてきたんです。だから、これからもどんどんそうやって楽しさを見つけていきたいなと思います。

そうやって「皆でだんだんつくっていける」っていうのが、オペラのいい所ですよね。

取材・まとめ 眞木 茜

ⓒFlavio Gallozzi

光岡 暁恵

ソプラノ/Soprano

藤原歌劇団 正団員

出身:埼玉県

昭和音楽大学卒業、同大学院修了。2004年文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてイタリア、ミラノに留学。第5回静岡国際オペラコンクール第1位(日本人初)・三浦環賞・オーディエンス賞の3冠を受賞。藤原歌劇団には06年「ランスへの旅」のフォルヴィル伯爵夫人役でデビュー、以降同公演「ルチア」「夢遊病の女」「オリィ伯爵」「ラ・トラヴィアータ」「カプレーティ家とモンテッキ家」等に主演し絶賛を博している。今後の更なる活躍が期待される新星ベルカントソプラノ。藤原歌劇団団員。

©︎Yoshinobu Fukaya

鳥木 弥生

メッゾ・ソプラノ/Mezzo Soprano

藤原歌劇団 正団員

出身:石川県

武蔵野音楽大学卒業。02年フィレンツェ市立歌劇場研修生。第12回(財)江副育英会オペラ奨学生。99年、第8回フェスティヴァル・リリック(スペイン)で女声第1位。03年第9回リッカルド・ザンドナイ国際コンクールでザンドナイ賞など入賞多数。藤原歌劇団には04年「カルメン」のメルセデスでデビューし、以降「ラ・トラヴィアータ」「リゴレット」「ラ・ジョコンダ」「タンクレーディ」「セビリャの理髪師」「ランスへの旅」「仮面舞踏会」「カプレーティ家とモンテッキ家」で度々登場し、その他国内各地でも数多く出演し好評を博している。藤原歌劇団団員。

今後出演予定の公演情報

公演依頼・出演依頼 Performance Requests
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